メタボ無料指導、市町村の85%
・ 財政難に追い打ち
特定健診で腹囲の測定を受ける参加者(山梨県笛吹市で) メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防のため4月から始まった「特定健診・保健指導(メタボ健診)」で、全国の市町村のうち健診を受けて新たに行う保健指導を無料にするのは、85%に上ることが読売新聞の調査でわかった。
無料化は、保健指導の実施率(受診率)などが低い市町村にペナルティーとして科せられる後期高齢者医療制度(長寿医療制度)への負担増を回避する狙いがある。
一方で9割の市町村が国に財政支援を求めており、財政難と新制度との板挟みに惑う市町村の実態が浮き彫りになった。
調査は、今年3~5月にかけて、東京23区を含む1811の全市町村(4月1日現在)を対象にアンケートと電話の聞き取りを行い、1483自治体(82%)の回答を分析した。
特定健診については、384市町村(26%)が無料にした。有料にした市町村の個人負担は、500円~1500円程度で、その多くは、従来の住民健診が有料だったためと見られる。
これに対し、メタボ健診の成否を握る保健指導を無料としたのは、1255市町村(85%)に達した。保健指導は、1人当たり1万数千円~2万円程度と健診の数倍の費用がかかる。
健診対象者の約半数の国民健康保険加入者(2571万人)を抱える市町村で、無料化に踏み切った理由として、〈1〉受診率を引き上げる〈2〉外部委託をせずに、自前の保健師などで対応する――ためが大半だった。
無料化は財政にはね返り、保健指導の質の低下や他の福祉予算が減り、住民サービスへの影響が懸念される。「国の補助が少ない」などとし、ほとんどの市町村が、財政支援を求めた。
新制度に対し、「国の対応の遅れで準備不足」「ペナルティー制度の廃止を」「医療費削減効果は疑問」などの批判も目立った。
厚生労働省医療費適正化対策推進室の大西証史室長は「無料化する自治体がこんなに多いとは驚きだ。
補助を増やすのは難しく、総務省に地方交付税の増額を求めたい」と語り、ペナルティーのあり方も検討する方針だ
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